不易流行
水面の姿は刻々と移ろえど、
湯は時を越え滔々と湧き続ける。
その在りようは永遠と流転の根元は一つという
芭蕉の「不易流行」の教えにも似ております。
初代荒屋源右衛門の時代から今日に至るまで、
変わらぬもの、変わるべきものの本質を
日々の業わいにしっかりと息づかせて・・・
当宿は山代温泉の湯元“湯の曲輪(ゆのがわ)”にて、
加賀大聖寺藩前田家より
湯番頭(ゆばんがしら)“荒屋源右衛門”の命を
受けて以来、当代で十八代の湯歴を数えます。
湯元ならではの豊富な湯量は一日540石と約10万Lを誇り、
大浴場・露天風呂の他、客室の半露天風呂にも
源泉かけ流しの良質な温泉をご利用いただいております。
大正時代には芸術家で美食家の北大路魯山人も逗留。
山代温泉のシンボルマークとなった“暁烏の衝立”や
初期の陶芸作品である“赤絵十皿”など
当時の作品を中心に、ロビーや作品展示室等でご覧いただけます。
また館内には代々受け継がれてきた美術品や
当代好みの現代アートも展示、あわせてお愉しみください。
- あらや滔々庵 館主
- 十八代 荒屋源右衛門